大阪の農業 / なにわの伝統野菜(21品目)

なにわの伝統野菜(21品目)

毛馬胡瓜(けまきゅうり)

大阪市都島区毛馬町が起源とされる黒っぽいきゅうり。果長が約30cm、太さ3cmで、果頂部より3分の2は淡緑白色からやや黄色気味です。果肉は歯切れよく、肩部には独特の苦味があるのが特徴です。

玉造黒門越瓜(たまつくりくろもんしろうり)

大阪城の玉造門(黒門付近)が発祥地。果長約30cm、太さ約10cmの長円筒型。色は濃緑色で、8~9条の白色鮮明な縦縞があります。太さが6~7cmの細い系統も。

勝間南瓜(こつまなんきん)

大阪市西成区玉出町(旧勝間村)が発祥地。
900g弱と小型で縦溝と瘤のある粘質の日本かぼちゃです。果皮は濃緑色ですが、熟すと赤茶色になります。

金時人参(きんときにんじん)

江戸時代から昭和初期にかけて大阪市浪速区付近の特産で、「大阪人参」と呼ばれていました。根身は約30cmで深紅色、肉質は柔軟で甘みと香気が強いのが特徴です。

大阪しろな(おおさかしろな)

江戸時代から栽培が始まり、大阪市の天満橋付近で栽培が盛んだったため、「天満菜」とも呼ばれています。早生種、中生種、晩生種があり、いずれも葉柄が鮮明な白色で平軸があります。

天王寺蕪(てんのうじかぶら)

大阪市天王寺付近が発祥で切葉と丸葉の2系統があります。いずれも根身は純白扁平で甘みが強く、肉質が緻密。蕪が地面から浮き上がったように成長することから「浮き蕪」とも呼ばれていました。

田辺大根(たなべだいこん)

大阪市東住吉区の田辺地区の特産であった白首大根。根身は白色の円筒形で、末端が少し丸みを帯び、葉には毛じがありません。肉質は緻密、柔軟で甘みに富むのが特徴です。

芽紫蘇(めじそ)

明治時代初期、大阪市北区源八付近で栽培が盛んであったため、芽紫蘇等の芽物が「源八もの」と呼ばれるようになりました。青芽と赤芽があり、独特の香気と色合いをもちます。

服部越瓜(はっとりしろうり)

高槻市の塚脇地区で江戸時代から栽培されています。果実は淡緑白色で淡く白い縞があり、30cm程度まで大きくなります。奈良漬けにすると良い食感が味わえます。

鳥飼茄子(とりかいなす)

摂津市の鳥飼地区で江戸時代から栽培されている丸なす。京都の賀茂なすに似ていますが、やや下ぶくれで、果皮が柔らかく、果肉が緻密で独特の甘みがあります。

三島独活(みしまうど)

茨木市を中心に三島地域で江戸時代から栽培されています。独特な促成軟化技術で純白で太く大きく、香り高く柔らかな食感のものが生産されています。

吹田慈姑(すいたくわい)

吹田市で江戸時代以前から自生していたもの。現在流通している大型の中国クワイとは異なる小型クワイで、えぐ味が少なく、栗のようなほくほくした甘さがあります。

泉州黄玉葱(せんしゅうきたまねぎ)

泉南地域で明治時代に選抜された黄色玉ねぎ。代表的な品種は、今井早生や貝塚極早生があります。肉質はみずみずしく軟らかく、甘みが強いのが特徴です。早生のものほど、球形が扁平となります。

高山真菜(たかやままな)

豊能町の高山地区で江戸時代から栽培されている菜種菜の一種。全長が20〜30cmで、茎の部分が甘く、つぼみができた後に花野菜としても食べられます。

高山牛蒡(たかやまごぼう)

豊能町の高山地区で江戸時代から栽培されている牛蒡。京都の堀川牛蒡に似ていますが、色が黒く、香が強いのが特徴です。

守口大根(もりぐちだいこん)

大阪天満宮周辺を発祥とする「大阪宮前大根」の香の物を豊臣秀吉が「守口漬」と名付け「守口大根」と呼ばれるようになりました。太さ数センチメートルに対し、長さ約1mと細長いのが特徴。粕漬けが有名です。

碓井豌豆(うすいえんどう)

明治時代に羽曳野市碓井地区にアメリカ合衆国から導入され、改良されたむき実用えんどう。小型でさやと豆の色合いが淡いですが、甘みが強いのが特徴です。

難波葱(なんばねぎ)

大阪市難波周辺で江戸時代からさかんに栽培されていたことから「難波葱」と呼ばれます。口碑によれば711年頃に難波から京都の九条地区に伝わり、改良されて九条ねぎになったと言われ、また、鴨肉とねぎが入ったうどんを「鴨なんば」と呼ぶのは難波葱に由来しています。葉の組織がやわらかく、強いぬめりと濃厚な甘みが特徴で、株立が多いという性質は、明治時代の文献にも紹介されています。

堺 鷹の爪(さかいたかのつめ)

泉北郡(堺市)東陶器村、西陶器村、八田荘村、久世村他で栽培されていたとうがらしの辛味種。果実は約3cmと小型で、房成りではなく、天を向いて1節ごとに1つずつ着果する特徴(習性)があります。
辛味が強く、よい香りが特徴です。

馬場なす(ばばなす)

大正時代に貝塚市を中心とした泉州地域の山間部で栽培されていた水なすの一種。果実の形は中長で皮が非常に薄く、果肉は緻密で、水分を多く含んでいます。

貝塚澤茄子(かいづかさわなす)

明治時代に貝塚市を中心とした泉州地域の浜側一帯で栽培されていた水なすの一種。昭和初期に新潟県十全村に伝搬して「十全」の名で系統が維持されてきた後、大阪に里帰りしました。果実の形は巾着系で縦溝があり、果皮は薄赤紫色。果肉は緻密で、水分を多く含んでいます。
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